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料理にワインに競馬に文学。F氏のフランス滞在期


by hiramette

フランス競馬に来る人


 競馬を長年見ていると、いろんな馬や人に会います。今日はこれまでに出会った人をいろんなタイプに分けて、紹介したいと思います。
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①競馬関係者

日本の競馬場に行くとたくさんの観客がいますが、雨の降っている平日のロンシャン競馬場になんて行くと、競馬関係者と定年退職したおじいちゃんしかいないなんてこともあります。フランスの競馬場は本当に関係者の占める割合が高く、騎手、調教師、厩務員、馬主のほか、新聞記者やカメラマン、それに競馬専門チャンネルエキディアで働く人、また運営するフランスギャロ関係の人など、多くの競馬関係者を見かけます。ちなみに馬主さんの中には、どこかの国の皇太子さんや王族関係の人、有名ブランドの社長、スポーツ選手や芸能人も多数おり、恐ろしく金持ちそうな格好をした人を結構見かけます。

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②ギャンブラー
 
残念ながら、そこに賭け事が存在する限り、競馬=ギャンブルというイメージは拭いきれないようです。競馬場に来る人の中にも単純に賭け事と割り切って来ている人がいます。僕はこの手の人が正直苦手です。特に馬を見なくてもいい場外馬券場にいるのもこのタイプの人たちです。彼らは、生きている馬の生のレースに迫力や魅力を覚えたりせず、レースの予想と結果、自分が当たったか、そして配当が何ユーロだったかにしか興味を持ちません。

競馬場でよく会う人にたまに話しかけられるのですが、僕が一部の調教師さんや騎手さんを知っているからか、よく「どの馬が勝つ?」と聞いてきます。そんなことは僕にはわかりません。馬が怪我したり、騎手が落馬したりしても、自分の賭けている馬と関係なければ、なんの反応もありません。僕は彼らを批判したりする立場にはありませんが、時に見ていて悲しくなることがあります。このタイプの人は予想が外れると、騎手や調教師に文句を言ったり、八百長だと言ったり、マナーの悪い人が多いです。

そもそも、自分の身の丈にあった遊びをして楽しむ程度ならまだしも、競馬でお金を儲けようという発想はあまりにも愚かです。本当に馬を知っている人たちは、競馬で金儲けしようとは思わないし、逆に金儲けなんて出来ないことを良く知っています。僕の友人の調教師はよく言います。「馬は利口な生き物。僕だって勝つか負けるかなんて当てられない」

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③馬が好きな人

フランスの競馬場には、少なからず馬が大好きで競馬場に足を運ぶ人がいます。これらの人は、多くの場合馬券を買わず、大きなカメラをもって、馬の写真を一生懸命撮っています。以前カメラを持ったフランス人女性と話しをしたことがありましたが、日本の馬の名前やどんなレースに出たか随分詳しく知っていて、大変おどろきました。凱旋門賞でモンジューとの壮絶な戦いを見せた、エルコンドルパサーやあのディープインパクトを知っているならまだしも、シンボリクリスエスやハーツクライ、ウォッカやダイワスカーレットまでご存知なのにはびっくりしました。

獣医学校の学生さんや、乗馬を趣味でやっていて、見に来る人もたくさんいます。大学生の馬術部の競馬大会もプロのレースに混じって開かれるほどです。

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④騎手が好きな人

競馬場に来る人は騎手の応援で来る人もいます。日本の競馬場ほどではありませんが、例えばクリストフ・スミヨン騎手や、ステファヌ・パスキエ騎手など、フランスの平地のジョッキーはなかなかハンサムぞろいです。ちなみに僕は③の馬と④の騎手を合わせた感じでしょうか。応援するのはもちろんオリビエ・ぺリエ騎手です。

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⑤お祭りが好きな人

これは、大きなレースの日に多いですが、特に馬がみたいというよりは、そのお祭りのような雰囲気に魅せられて、競馬場に来る人々がいます。世界チャンピオンを決める凱旋門賞はもとより、先日レポした、ジョッケクラブやディアーヌ賞は華やかなレースで、特にディアーヌは貴婦人風の女性の半コスプレ大会です。でも、こういう貴族の遊びのような、余裕というか、華やかさがフランス競馬の特徴で、僕は日本のようなせせこましさよりもずっと好きです。ちなみに7月14日のパリ大賞は花火もコンサートもある、まさにお祭り騒ぎになります。

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⑥アウトドアな人

どこまでも続く緑の芝生の開放感や、森の優しさ、それに一面に広がる青空。田舎育ちの僕は自然に囲まれた風景が好きです。この点は日本の競馬場と大きく異なる点ですが、フランスの競馬場は大きな森のなかにある場合が多いので、木々や、自然のままの風景が残されており、本当に心が和みます。特にシャンティー競馬場はきれいで、時々野ウサギが横切るなんてことも。馬が走っているのをバックに、ピクニックをしている人々もたくさんいます。日曜日の午後を、サンドイッチを食べたり、ワインを飲んだりしながら、のんびり競馬場で過ごす、それもまたフランスならではなのです。

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みなさんはいかがでしょうか?もし、一つでも当てはまるものがあったら、暇なときに、あるいは旅行のついでに競馬場に訪れてみてはいかがでしょうか。France galopのホームページに、開催日程が出ています。レースは午後に始まって、夕方6時ぐらいまで。ただし、7月14日だけ例外的に夕方5時ぐらいに始まり、夜10時ぐらいに終わります。そのあと革命記念日の花火があります。

もしロンシャンやサンクルー、あるいは夏のドーヴィルでF氏を見かけたら、一言声をかけてくださいね。
 
 この顔にピンときたら、もしかしてF氏?↓
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 ほほう。

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by hiramette | 2009-07-10 21:29 | 競馬