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料理にワインに競馬に文学。F氏のフランス滞在期


by hiramette

プルーストのマドレーヌ

 20世紀フランス文学を代表するプルーストの小説『失われた時を求めて』のなかのお話。

 主人公がマドレーヌを食べた瞬間、幼少期の風景がよみがえり、ティーカップからコンブレーの町が鮮明に立ち現れます。美しい場面です。

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 誰にでも、これを食べたら、小さいころの景色思い出すなあ、という懐かしい食べ物があるでしょう。味ではなくても、音楽でも、匂いでも。人生の、ある瞬間の風景が、味覚や嗅覚、聴覚をきっかけに、ふと蘇ることがあります。

 僕にとっての「プルーストのマドレーヌ」は、おばあちゃんの手料理です。僕は双子で、母は生後体が小さかった兄に手を焼いていたので、自然と僕はおばあちゃんによく遊んでもらいました。中学になっても高校になっても、おばあちゃんの手料理が食べたくなって、よく2キロほど離れたおばあちゃんの家に自転車をこいで行ったものです。

 フランスに住んでる今でも、それは変わりません。奈良に帰ったら、おばあちゃんの料理を絶対一度は食べにいきます。それで、懐かしい味と、風景を思い出し、ほっと一息。ああ、ふるさとに帰ってきたと実感するのです。

 ということで、3つ星料理店を上回る、おばあちゃんの料理を一挙公開!昨日の晩ご飯の様子です。

 まずは玉子焼き。これがないと始まりませんね。

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次はきんぴらごぼう。少し豚肉が入っているのがおばあちゃん風なのです。

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そして世界一おいしい煮物です!まいたけと鶏肉がよく入ります。

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大根とにんじんの紅白なます。甘酢がさっぱり。食欲をそそります。

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ほうれん草のおひたし。

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鮎の塩焼き。海なし県の奈良には貴重なお魚なのです。吉野川の流れ音が聞こえてきそうです。

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たこの酢の物。僕は酢の物が大好きです。

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おばあちゃんとお父さん。前も書いたけどおばあちゃんはもう90歳。でもまだ90歳と言えるぐらい元気で、本当に何よりです。とにかく、いつまでも元気でいてほしいです。

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相当髪の毛が伸びました。えへ。

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ということで、今日髪の毛切ってもらってきました!美容師さんに東京で学会に出るから、まじめな感じに、と話すと「東京もんには負けんようにがんばってきてください」と応援していただきました。むむう、典型的な関西人やな。

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昨日はこんな感じで寝ました。くったくった。家庭の味っていいですね。

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ちなみに、こちらはおまけ写真。おばあちゃんが作ったものではないけどね。パリ在住のランボー研究者をはじめお友達のみなさん。ええやろ。うらやましいやろ。すいません。

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by hiramette | 2009-05-17 22:59 | 文学