料理にワインに競馬に文学。F氏のフランス滞在期


by hiramette

カテゴリ:ワイン( 9 )

今日は土曜日のお話。前日にジルのレストランに行ってきた模様をお伝えしましたが、実はこの日も少し行ってきました。

à côté – le bar à vin- ,
14, rue de l’amiral Mouchez
75014, Paris.
tel : 01 53 86 02 45

朝から今まで書いた論文の手直しをして、午後からフランス人の友人A宅へ。書いたものを見てもらったあと、ジルの店がこの日で終わりだからというので、2人で行くことに。Aもジルの店でワインを飲むのが好きです。

午後からじめじめした天気だったので、この日はさっぱりしたものにしようということで、ニシンの酢漬けをアレンジしたものに、サラダが添えられたRock’n’roll(9ユーロ)を注文することにしました。

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左から、パプリカ味、カレー味、アネット(香草)味。酸味が食欲をそそります。もともと、ニシンの横にロケット(ルッコラ)のサラダを添えていたのでこの名前にしたそうです。ジルは1区にあるワイン屋さんで勤めていた時代から物に名前をつけるのが好きだったようで、例えばワインを入れておく容器、デカンタなんかにも勝手に名前をつけていたそうです。

さて、肝心のワインですが、やはり最初はすっきりしたものから、ということで軽くてドライな白ワイン、Domaine de Villageois, Coteaux du Giennois 2007(4・5ユーロ)を頂くことに。カベルネ100パーセントの飲みやすいワインです。

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絵に色を塗るように、ワインも薄いものから濃いものの順に味わっていくと、味の違いがよくわかります。2杯目はフルーティーで丸みがあり、癖も加わったCoteaux du Loir, 2007, dans les perrons, les maisons rouges(5・5ユーロ) を頼みました。僕はこのボトルが大好きで、昨日Nanetteちゃんへのプレゼントに買ったばかり。何度飲んでも飽きのこない味で、結構主張があるので、川魚や貝類などと共に食事中もこれだけでずっといけそうです。

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食事のあとは軽くデザートを取ることに。Aはフロマージュ・ブランのムースフォンテーヌブローを、僕はイチゴのタルトを頼みました。そして、それに合う赤ワインをお願いすると、Touraine Gamay 200, Henri Marionnet vieilles vignes(3ユーロ)を出してくれました。普通、デザートに赤ワインはかなり珍しいですが、このワインはもともとフランボワーズ系赤果実の風味がして、滑らかなワインなので相性がよかったです。こういう合わせ方もあるのかと、勉強になりました。

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最後はコーヒーを頼もうか迷いましたが、夜眠れなかったらまずいので、食後酒を頂くことに。するとジルが、今日でバカンスに入るからサービス、と言ってアルマニャックを出してくれました。アルマニャックはコニャックと並んでフランスを代表するブドウの蒸留酒。いわゆるブランデーです。最も有名なコニャックは村の名前。ここで作られているブランデーのみ「コニャック」の名前を使えます。有名どころは例えばヘネシーやレミー・マルタンやカミュなどです。

この日頂いたのは、Bas Armagnac 1986, Larressingle, vieil Armagnacです。もう20年以上も経っているかなりの高級品。買ったらかなりの値段になるのに、いつもご馳走してくれるので大変恐縮です。

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いいお酒は、アルコールの強弱に関わりなく、口に含んだときに全く抵抗がなく、すーっと体の中に溶け込み、同化し、そのあとの吐息で周りの空気にも広がっていくような印象を与えます。単に飲み物としておいしいだけではなく、体や周りの空気とのハーモニーも絶妙なので、素晴らしい雰囲気を作り上げてくれるのです。このアルマニャックも、そういう印象を与えてくれる、非常に丸みのあるいい味でした。

実はアルマニャックが作られた年、1986年はこの日同席していたAの誕生年でもあり、一週間後に誕生日を迎える彼の感慨もひとしおだったようです。一週間前の思いがけないプレゼントに大変喜んでいるようでした。

さて、これでレストラン「ア・コテ」はバカンスに入ります。再開は9月1日の火曜日から。8月最後の一週間、既に頭の中にあるアイデアをまとめて、新しいメニューとワインを決めるそうです。ワインはすべて新しいメニュー。食べ物は僕が大好きなロールキャベツが秋から復活するそうです。またおもしろいネーミングのメニューにも期待しましょう。

最後に、日本の話になったとき、近々ワインを日本人に送るんだと分厚いノートを見せてくれました。ワインを販売する仕事もしているようで、パリから空輸で送っているようです。僕のお気に入りのコトー・ド・ロワールを近々名古屋に12本送るそうです。なかなかのがんばり屋さんです。今後も、たくさんのワインの知識を彼から習いたいと思っています。

Bonnes vacances, Gilles !

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by hiramette | 2009-08-03 23:16 | ワイン
皆さんこんにちは!なかなか充実した週末を過ごしてきたF氏です!
まず先週の金曜日には、このブログではワインの先生でお馴染みのジルのレストラン、「ア・コテ」に行ってきました。

à côté – le bar à vin- ,
14, rue de l’amiral Mouchez
75014, Paris.
tel : 01 53 86 02 45

と、その前にNanetteちゃんにおみやげを買っておこうと、となりのベルちゃんのワイン屋へ。このお店には、ワインだけではなく、チーズ、ジャム、肉製品の缶詰や瓶詰めなども売っています。まずは、ここでジャムを二つ買いました。ひとつはAmour en cage という変わった名前がつけられたジャムで、Physalisという少しすっぱい果物でできているらしいです。あともうひとつはChâtaigne(栗)のジャム。少しこってりしているけれど、朝ごはんに食べるととってもおいしいです。

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実はこの日はベルちゃんのおばちゃんの誕生日だったらしく、「あとで私もジルのところへ顔をだすわ」とのこと、それじゃあまた、と僕は先に隣のジルのレストランへ。

まずはアペリティフに白ワインを注文。フルーティーでフレッシュなものをお願いすると、ミュスカ(マスカット)の白ワインを出してくれました。香りは甘いけれど味は結構ドライでした。

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ワインの名前は

Terre Blanche, Muscat sec 2007, Vin de pays d'Oc

です。

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さてさて、アペリティフを飲んでいると、ジャニーヌとベルちゃん登場。その後花束を持ったお友達が来ました。シャンパーニュを飲んでから、ジャズのコンサートに行くそうです。

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つまみのソーセージあたしにも頂戴お母さん!と飛ぶベルちゃん。

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この日の料理には、Déconfiteを注文。焼いた鴨のコンフィをほぐして、ジャガイモ、香草と共に型にはめなおしたもの。サラダがついて11・5ユーロです。

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鴨のコンフィはフランス南西部でよく食べられるものなので、やっぱりその地域の赤ワインをいただこうということで、ベルジュラックの赤をいただきました。ブドウの品種はメルローが基調ですが、ボルドーよりもタンニンが強く濃い感じがします。

Bergerac rouge 2006, Clos des Derdots, David Fourtout.

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最後の3杯目には以前から、いただいて好きなCabernet, vin de pays de vaucluse 2004 を一杯いただいて帰りました。

ところで、ベルちゃんのワイン屋さんとジルのレストラン「ア・コテ」は8月バカンスでお休みになります。休みといえば聞こえはいいですが、この付近の人がみんな夏の休暇を取るので、ジルがレストランを開いていても、夏場はほとんどお客さんが来ないそうです。パリの人のほとんどはもともと地方出身。それぞれ生まれ育った場所に帰省します。また、ノルマンディーやブルターニュ、南仏などの保養地で過ごしたり、イタリア、スペイン、チュニジアなどの観光地に出かけたりするので、パリの8月はとっても閑散としています。

しばらく来られなくなるので、Nanetteちゃんへのお土産にいただいたワインの中から何本か気に入ったものを購入することにしました。

素晴らしい味のBrouilly(ご興味のある方はワイン・カテゴリの中に詳細記事があります)
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この日も飲んだCabernet
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Coteaux du Loirの白(こちらも過去の記事に詳しい説明があります)
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白アスパラと緑野菜のスープ(これはベルちゃんのワイン屋で購入したもの)
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赤ワインビネガー
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ビネガーは、実際ジルのレストランで使っているものと同じもの。サラダを作るのに使います。酸味のあるすっきりサラダを作りたいと思っています。酢にもよりますがビネガーとオリーブオイルの比率は1:4ぐらいがいいと教えていただきました。これに塩コショウで味を調え、お好みでエシャロット、エストラゴン、マスタードや香辛料系を入れたらおいしいとのことです。ちなみに僕が買ったビネガーはスペインのJerez産のもの。イタリア・モデナのバルサミコ酢だと、もっとまろやかなドレッシングになります。みなさんもすっきりサラダで夏を乗り切りましょう!

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by hiramette | 2009-08-03 19:26 | ワイン
こんにちは!今日も元気なF氏です!今日は夕方ぐらいにべるちゃんのワイン屋さんに行ってきました。
店の前まで行くと、ベルちゃん自らおでむかえ。

 
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 と思いきや、いきなりF氏を見て、うーワンワンギャルギャルキャん、と吠えるベル嬢。よく見たらこの写真もドラクエの敵みたいな体勢です。ベルがあらわれた、って感じですね。写真が青っぽいのは、急いで撮ったために昨夜の室内モードのままになっていたからです。お見苦しくてすいません。

 C'est ta façon de dire bonjour, ma Belle?
「それがこんにちはの挨拶なの、ベルちゃん?」

 ははんという顔の店主のジャニーヌは犬が吠えても特にお構いなし。でもいつもニコニコ顔で迎えてくれます。彼女の店もジルのレストラン同様8月はお休み。彼女はバカンスを、息子さんやご家族と、生まれ育ったブルターニュで過ごすそうです。

「彼女(Nanetteちゃん)は元気なの?」

「来週戻ってくるんだ」

などと話していると、ついこないだNanetteちゃんのおうちで、ワインオープナーを壊してしまったことを思いだし、ジャニーヌにどこで買えるかを聞いてみることにしました。

するとすると、ジャニーヌはあちこちの棚をごそごそ探して、すごくきれいなワインオープナーを取り出し、

「これ、あげるわ」

と言ってくれました。

F氏「えーっ!ほんとにいいの、こんな高そうなやつ」

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ベルちゃん「えっ、いいのお母さん?」

ジャニーヌ「そらこれはけっこういいやつよ(軽く自慢)。でもいいの。プレゼントよ」

といいつつ、彼女が僕に言った最後の一言。

Chaque fois que tu ouvres une bouteille, tu penseras à moi.
「一本あけるたびに私のことを思い出すのよ」

ははは、ちょびっとだけ恩着せがましい?いやいや、でも本当にありがとうございます。品はほんとにいいものでちょっとワインのプロになったようです。

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ちなみに、今日買ったワインはCôte du Rhône 2007, Carpe diem, domaine lefebvre d'Anselmeです。フルーティーでさわやか、アペリティフや軽い食事にぴったりです。ブドウの品種はコート・デュ・ローヌなのでグルナッシュ、カリニャン、シラーです。

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ジャニーヌさん、ちゃんと思い出しながら飲んでますよ!!!

 ははん。

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おまけ

今日は前に来たときベルちゃんのワイン屋さんで買ったもう一本をご紹介。
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Cabernet vin de pays de vaucluse 2004 Famille Descours

甘めの味で、熟した果実のよう。ブルーベリー系の味もします。こちら、ドメーヌは南仏のコート・デュ・リュベロンなのですが、カベルネ品種だけで作っているので、原産地統制法に基づかないワインとなり、vin de pays(地ワイン)扱いとなります。この地域では少なくとも2種類以上混ぜるのが、統制法に基づいた作り方だからです。

ちなみにヴァン・ド・ペイが、AOCワインに劣るかといえば、まったくそんなことはありません。物によります。ヴァン・ド・ペイでも本当に素晴らしいものがあり、例えば買うとおそらく100ユーロは下らない、ラングドックのグランジュ・デ・ペールなどがそうです。

おまけでした。

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by hiramette | 2009-07-30 03:39 | ワイン

ジル先生のワイン講座③

 昨日はNanetteちゃんとお話ができたので、大変ごきげんだったF氏です!

 こちらパリは最近大変気温差がはげしく、暑くなったと思えば、急に雨が降って気温が急に下がるといった具合。風邪をひかぬよう気をつけたいものです。

 さて、昨日の夜はほぼ毎週恒例になった、ジルのレストランに行ってワインのことを学んできました。って、うまい酒飲んできただけなんやけどね。えへ。

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 人間が一生の間で得る幸福のうち、食が占める割合というのは大きいと思うのです。少なくとも僕には「おいしいものを食べたい!」という願望がけっこうあります。だから、エンゲル係数が高いのです(自慢)。中には毎日お漬物とごはんだけでいいとおっしゃる方もいるかもしれませんが、いろんなものを食べたいと思うからこそ、いろんな食材が存在するわけで、でなければ無理に食べなかったと思います。そういう意味で、最初にふぐを食べた人はえらい。ちなみに、食べたら死ぬってわかってたのに、あえて食べた2番目の人はもっとえらい。飽くなき食への挑戦です。すこぶる勇敢でございます。

 与太話はこれぐらいにして本題へ行きましょう。

 ア・コテに着いたときには、隣のワイン屋のおばちゃんがいて、ベルちゃんも顔を出してくれました。この写真のなかにベルちゃんがいます。さて、どこでしょう?

 
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あっ、見つかった!

 
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  ↑固まるベルちゃん。

 その後、怖がりベルちゃんはおばちゃんに連れられて帰りました。

 僕はこの日、めちゃくちゃお腹がすいていたので2品頼むことにしました。最初に頼んだのは、前回のワインに関するブログで名前の由来をご説明した la têtu です。でも今日は豚の頭や耳などで作ったテリーヌ、fromage de têteがなかったので、ヴァージョン変更。

 
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 右側に見える、丸い形のハムはjambe de porcと言い、オーベルニュ地方から直接仕入れている物だそうです。ワインはロワール地方ののCôteau de la Loir の赤を注文。pinot d'aunisという珍しいブドウの品種を使います。すっきりしていますが、味はかなり特徴があります。

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 ちなみに前回はこれの白を飲みましたが、バニラ風味ですっきりしています。白はcheninというブドウで作ります。

 さて、二つ目の料理は何にしようかと迷った挙句、ラ・プチット・マルチーヌにすることに。ソーセージのパイ包み焼きとサラダ、それにローヌ川流域で作られるチーズ、サンフェリシアン(St Félicien)が乗ったものです。このチーズはもともとヤギの乳から作っていましたが、後に牛の乳からも作られるようになり、現在は牛のほうが一般的なようです。

 
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 ワインはSt Nicolas de Bourgueilにしました。カベルネ・フラン100パーセントのワインです。スパイシーな風味がありタンニンを多く含んでいますが、ボルドーのように重くはなく、すっきりした後味のワインです。

 
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最後にデザートのフォンテーヌブローです。これはフロマージュブランを生クリームのようにあわ立てて、ホイップ状にしたもの。蜂蜜のソースをかけていただきます。

 
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すいません。3口食べてから、あっ、写真とらなあかんだんやった、ということに気がつきました。今まではNanetteちゃんが写真にとってくれたやつを使わせていただいていたのできれいでしたが・・・。しかし、出してもらったらすぐにがつがつ食べるという癖はなおさなければ・・・これではまるで犬コロです。というか実際犬コロです。

 このデザートにはJurançon(ジュランソン)という甘い白ワインを注文。もともと蜂蜜の味がするので、フォンテーヌブローとは抜群の相性です!ピレネー地方の大西洋岸で作っているものです。

 その後、隣にいたお客さんが、なぜかニッカウヰスキー余市の20年物を持っていて、少しだけ味見させてくれました。素晴らしい味でした。日本の食材やお酒は、フランスに負けず劣らず本当に質が高いと思います。

 この日は、ジルがSoignez-vous par le vinというお医者さんが書いた本を貸してくれました。以前から僕がリクエストしていたものです。どこの地方のどんなワインがどの病気に効くかなどを詳しく書いた本です。この夏じっくりと読んでみたいと思っています。

 ということで、昨日はいたれりーつくせりーのとっても幸せな一日なのでした。
 
 ハハン。

 
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by hiramette | 2009-07-24 06:03 | ワイン

ジル先生のワイン講座


先週末、このブログでもおなじみのレストラン、ジルの「ア・コテ」に一人で行ってきました。

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Nanetteちゃんが日本に帰ってからというもの、料理は自分の分しか作らないし、食べていてもなんだか味気ないです。そんなときジルのところへ行くと、いつも暖かく迎え入れてくれ、楽しい食卓になります。今までに飲んだことのないワインもたくさんご馳走してくれます。

この日の料理は « désinvolte »を注文。メロン、生ハムと、チーズ、それにサラダが添えてある、夏らしい軽い一品です。

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それにしても、このレストランはメニューの名前が変わっています。 « désinvolte »は「勝手気ままな」という意味。何でこんな名前にしたんでしょうか。あと « déconfite »なんていうのもあります。これは油漬けにした鴨肉、« confit »を一度ほぐして、ジャガイモとともに固めなおしたところからこの名がつきました。でも同時にこの単語は「落胆した」という意味の形容詞でもあります。こんなちょっと皮肉っぽいネーミングは、いかにもフランスという感じがします。

さて、料理にあわせて頼んだ肝心のワインですが、一杯目は 、

« Domaine du Vissoux, la griotte »

というボジョレー地方のものを注文しました。ブドウの品種はgamay(ガメ)です。すっきりしつつも特徴のある香りでした。作っているのは Pierre Marie Charnetteさんで、ジルとは昔からのお付き合いだとか。奥さんの名前はマルチーヌといいますが、ジルのレストランにはその名を冠した「ラ・プチット・マルチーヌ」というメニューがあります。ボジョレーや少し南のリヨンで有名な、ソーセージのパイ包み焼きです。

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僕がデザンボルトを食べていると、何も頼んでいないのに、グラスに入ったワインが一杯出されました。そして、「何か当ててみて」といいました。飲むとなんともいえぬ特長的な味。長い年月が経っているものだということは良くわかりました。

答えはサンテミリオンのグランクリュでヴィンテージものの

« Saint-émilion millésimé, Grand cru, Chante Alouette cormeil, 1990 »

でした。超一級のワインで買うと恐ろしく高いものです。味はタンニンが強く、コクが強く肉付きのある味だけれど、最後にほのかなフルーティーさが残ります。ジルの一番上の息子さんが生まれた年を記念して買ったのだそうです。貴重なワインを頂いて 、大変勉強になりました。ワインは本当におもしろい飲み物で、これほど温度や環境によって味が変化するものはありません。本当に奥が深いです。

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3杯目には、もう一度ボルドーの味を確かめるために、

« Château Le Queyroux 2006, 1er côte de Blaye »

を注文しました。このワインはメルロー、カベルネ・ソヴィニオンといったクラシックなボルドーでありながら、とっても特徴があります。一言で言うと田舎っぽい味。気品のある味ではないから、複雑な料理には合わないけれど、牛肉の赤ワイン煮込みなど、家庭的な料理には抜群の相性で、要するに素直で正直な憎めない味です。田舎出身の素朴な人で、東京のファッションなんかは全然知らないけど、正直で真っ直ぐな人、そういうイメージを抱いていただければいいかと思います。僕自身も高校を卒業して田舎から上京したので、なんとなく個人的に共感できるワインです。もちろん味も大好き。

最後の一杯は、ジルのすすめで、

« Coteaux du Loir 2007, les maisons rouges »

の白を頂くことに。最初の印象は桃のような香り、飲むとバニラの香りがしますが、総じて甘くはなくドライなワインでした。結構複雑でおもしろいです。ワインのコルクやラベルにお金をかけていないので、一見安っぽい感じがしますが、実はとてもいいワインです。ワインのことを知らなかったら、ついつい見た目で選んでしまいますが、このワインは中身が本物。お勧めの一本です。

当日は、たまたまお客さんも少なかったので、この後2人でワイン話をしながら盛り上がりました。例えば漫画の話で、彼は日本の漫画『ソムリエ』を持っているそうです。あと、Jules Chauvetさんというワイン醸造学者の話。もう亡くなった方のようですが、ジル曰くこれほどワインの味を的確かつ詩的に表現できる人はいないとのことです。ワインを表現するのに文学的な美しさが求められるのもフランスならではだと思います。でも、言葉の美しさやイメージから物事に興味を持つこともしばしばあるものです。改めて言葉の大切さを再認識しました。

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さらに酔いが回ってくると、メニューの名前の由来の話になりました。例えば先週のブログでご紹介した、豚の頭部のテリーヌにサラダが添えてある料理はtêtue「頑固者」という名前ですが、その由来について彼は語ります。

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「僕は、料理人はある程度頑固じゃなきゃいけないと思ってるんだ。自分で試して、これならいけるって確信したものしかお客に出しちゃいけない。それは、料理でもワインでもそうだと思う。自分の舌で味わって、周りの評判や他人の評価を気にせず、偏見なしに自分の舌で評価すること、それが大事なんだ」

普段は控えめな彼も、お酒や料理のことになったら、だんだん饒舌になってきます。僕はそんな彼の話を聞くのが、講義に参加しているようで楽しいのです。

「僕がレストランをはじめようとした時、みんな僕にトマト・モッツアレラのサラダを作ったらいいとか、ニース風サラダが人気があるからメニューにくわえた方がいいとか、アドヴァイスをくれたよ。でも、僕は嫌だった。そんなメニューはパリ中のどこにだってあるし、僕じゃなくても作れる人はたくさんいる。実際、自信がなくなってトマト・モッツァレラをメニューに入れた事もあったけど、ほとんど売れなかった。それで結局、食って美味いと思うもの、僕じゃなきゃ出来ないもの、要は僕が出したいものにしようと思ったんだ。だから、豚の頭肉のテリーヌのサラダにした。これは僕の出身のオーベルニュのサラダだから。確かに、臓物っぽくて気持ち悪いって言う人もいるけど、僕は自分がいいと思ったものを出すことしかできない。だからメニューの名前は豚の頭 «tête»を使ったテリーヌのサラダであることを文字って « la têtue »「頑固者」っていう名前にしたんだ」

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なんとも学者肌なご意見。ちなみに、彼は本当に本が大好きなのですが、このレストランができる前、ここは古本屋だったそうです。しかも店名が « L’ivresse» 。これは本の « livre» と「陶酔」を意味する« ivresse »を掛けています。「本を読んでうっとりする」というのを言葉遊びで表現しているのです。ジルはこのワインバーを始めるとき、ぜひともこの名前を引き継ぎたかったらしいのですが、「飲んだくれの集う店」というイメージを拭えきれないことから断念し、今の名前にしたそうです。いい名前なのにね。

信じたものは、信じ続けなければならない。決して背を向けてはいけないっていうことですね。自分のテーマに執着し続けること、それは料理人にも、研究者にも必要不可欠なことの気がします。

僕も腐らないでがんばりますね、ジル先生。


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by hiramette | 2009-07-19 20:04 | ワイン

ワインの先生

Nanetteちゃんのブログでも既に何度か紹介されていますが、シテ・ユニベルシテールの近くに僕が大好きなワインバーがあります。

à côté – le bar à vin –
14, rue de l’amiral Mouchez, 75014 Paris
tel : 01 53 86 02 45

このバーを一人で切り盛りするのが、店主のジル。過去有名レストランでソムリエとして働き、その後1区の大きなワインショップで20年も働いて、2年前にこの店をオープンさせました。

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何を隠そう彼は僕のワインの師匠でもあるのです。となりの「ベルちゃんのワイン屋」であるジャニーヌの店からワインを仕入れていて、ほとんどの ワインがグラスで注文できます(値段は大体一杯3ユーロから6ユーロぐらいです)。僕は行くたびに違う種類のワインを頼んで、いろいろなことを教えてもらっています。彼は学者肌で、何冊もの分厚いノートにワインの情報を書き込んでいるほど。お客さんが少ないときは、本当に詳しく説明してくれるので少しずつワインに関する知識が増えてきました。

つい先週も、ふらっと一人で彼の店に行ってきました。この日頼んだのは、メニューにある la têtu(10ユーロ)。「頑固者」という意味です。豚の頭の肉を使って作ったテリーヌ、fromage de têteを使ったサラダなので、こういう名前にしたそうです。

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さてさて、飲んだワインですが、まずはミネルヴォワというワイン。カリニャンというラングドック地方特有のブドウを使っています。少しコクがある感じはしますが、総じてフルーティーなワインでした。豚肉によく合います。次にロワール川流域のドメーヌ、トゥレーヌのガメ。ガメは軽い口当たりのブドウの品種です。ボジョレー地方で作られているブルイーなども100パーセントガメで作られている良質のワインです。

この日飲んだ中で、皆さんに是非おすすめしたいのが、スペイン国境のピレネー地方で作られる、Banyuls(バニュルス)という甘い赤ワインです。製法はポルト酒に似ているのですが、よりフルーティーですっきりした味わいでした。ジル曰く、ポルトガルのお酒ポルトがフランスに流入する以前は、フランスでポピュラーだったそうです。食前酒にも食後酒にもいけるとのこと。一般的にポルトはいくつかのブドウの品種を混ぜて作るそうですが、このバニュルスはグルナッシュ・ノワールという一品種のみを使って作ります。お酒好きの人はもちろん、アルコールが苦手な女性の方にもおすすめです。風邪をひいたときに、これを少し飲んであったかくして寝たら効きそうです。

この他、最近ジルがワイン好きのお医者さんが趣味をきっかけにして書いたワイン健康本を紹介してくれました。題名は Soignez-vous par le vin「ワインで体を大事に」と言うらしいです。面白そうなので読んでみようと思っています。こんなの訳せたら、趣味と実益が一致するのに、などとまた「おいしいこと」を考えながら眠りにつくF氏なのでした。

ははん。

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by hiramette | 2009-07-14 00:48 | ワイン

今日は僕の好きな飲み物シャンパーニュをご紹介。ちなみに僕の友人で応援している、オリビエペリエ騎手、ジャンポール・ガロリーニ調教師も一番好きな飲み物です。確かに20ユーロ(2500円)ぐらいするから高いけど、一か月に一本ぐらいはしていい贅沢。Nanetteちゃんと飲むようにしています。

といってもシャンパンもピンキリなので今日は有名どころをご紹介!

まずはドゥーズ。プロの人にも定評があります。写真はロゼです。

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こちらはポムリーのポップという種類。

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コチラは有名ですね。ルイヴィトン社とタイアップして仕事してるヴーヴクリコ。オレンジのラベルが目印です。
結構フルーティーかな。

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コチラはランソン。かなりドライな口当たりです。
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こちらはロランペリエ。クラシックで良いシャンパーニュです。
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キャナール・デュ・シェーヌ。コチラも結構フランスでは手に入り易いです。
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こちらNanetteちゃんが好きなドゥモワゼル。女の子向きですね。今回紹介する中では最もフルーティー。
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これはポムリー。かなり有名です。2番目に紹介したポップと同じ種類です。こっちの方がクラシック。
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これは僕が個人的に好きなシャンパーニュ。ベスラ・ド・ベルフォン。どちらかというとフルーティーですが、後味がしっかり残る良いシャンパーニュです。そんなに高くないのもオススメです。

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さてこれらのシャンパーニュはどこで買えるかですが、一番分かり易いのは有名どころのスーパー。モノプリ(monoprix)が一番品揃えが良いかと思います。あと、ワイン専門店としてはチェーン店のニコラも良いですよ。パリの至る所にあります。今は、「この料理に合うワイン」というキャンペーン中です。宣伝広告はこちら!
オマールがキャベツのドレス着て酒飲んどります。かわいいでしょ?

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ちなみに我らがワインの師匠、元星つきレストランのソムリエ、ジルのおすすめのシャンパーニュは!

 Tarlant

www.tarlant.com

 でーす。Nanetteちゃんのブログの答えです。詳しくはコチラをどうぞ!

http://myhome.cururu.jp/patati_et_patata/blog/article/21002638828


最後に、僕の好きな公園、19区のビュットショモンの写真。これから暖かくなってくるから、外で本を読むなんてのもいいですね!
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by hiramette | 2009-04-20 05:54 | ワイン
 ワインについてのお話。

 Nanetteちゃんのブログでも紹介していますが、僕たちが好きなレストラン A cote の隣に、ワインとチーズを売ってる店がありまして、レストランにワインを仕入れているのはその店だというので、以前から興味はあったんやけど、いつも帰りが遅いから行けずじまいでした。

 ところがついこないだ、ようやくNanetteちゃんとお店に行く幸運に恵まれました。

Nanetteちゃんの記事はこちら↓

http://myhome.cururu.jp/patati_et_patata/blog/article/21002637366

相変わらず、リンクの貼り方が分かりません。
誰か教えてってば。

 お店に着いた途端、かわいい犬が僕たちを迎えてくれました。

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 名前はベルちゃん!なんと僕が以前飼っていた犬と同じ名前です。
 下の画像はぼくのべるちゃん(表記はひらがなです)。かわいいでしょ!

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 ぼくのべるは結構運動好きだけど、こっちのベルちゃんは恐がりで、多少お年も召している模様。

 おばさんに「僕の犬もべるっているんですよ」っていうと

 おばさん、犬chien と猫 chatを聞き違えたらしく

「猫?」と多少不機嫌な声で聞き返してきました。

「いやいや、犬ですよ」というと

「あーら、そうなの♪」とご機嫌。

おばちゃん
どう考えても典型的な犬好き猫嫌いや。

それまで、愛想もなかったおばちゃんが、犬の話と隣のレストランの話とで急に常連のように僕らを扱いだしたのもフランス人(女)っぽい。恐るべし。

ちなみに、ワインは素晴らしいコレクションですよ!

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by hiramette | 2009-04-17 08:47 | ワイン
 こんばんは、お久しぶりのF氏です。Nanetteちゃんがご機嫌ななめだったので、僕も少し意気消沈。綱渡りのような2日でしたが、サーカスのような人生は得意だし、近頃さらに得意になりました。へへん。

 おかげさまで、いまでは二人ともいつも通り元気です! Nanetteちゃん研究がんばれ!

http://myhome.cururu.jp/patati_et_patata/blog

 先日はロンシャン競馬場が開幕して、いよいよ春競馬満開に近づきそうです。気温の方も上昇し、ついにコートが必要じゃなくなりました。今年の冬のパリはとんでもなく寒く最低で−13度なんて日もあったので、ようやく訪れた春にホッとしています。
 
 
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 ロンシャン競馬場の風景はそれはもう春を思わせるものでした。オリビエも絶好調でBレースとメインレースで2勝を挙げご機嫌です。

 ただ、僕の方はジャンポールガロリーニ調教師のインディゴ・ブルーちゃんの成績が思わしくなく、10着に負けてしまったので、複雑な心境。そのレースで勝ったのがオリビエだったので、余計複雑でした。

 
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 でもまだ次があります。インディゴブルーちゃんはロンシャンの1400メートルよりサンクルーの1600の方が向いているんじゃないかな。ロンシャン(右回り)よりサンクルー(左)のほうが得意だし、馬場もやや重ぐらいの方が、パワーがあるから得意なのです。がんばれ!次は勝てるよ!

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 今日は少しだけワインのお話を。話が徒然なるままで恐縮ですが。


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 僕はワインが大好きで、パリに来た2005年の秋からずっと飲み続けています。その中でも大好きなのは、ブルゴーニュの赤。ピノノワールというブドウの品種のみを100%使った、ごまかしのきかないワインで、味はすっきりとしていながらも力づよく、なおかつ香りが素晴らしい。こんな赤はブルゴーニュでしか作れません。

 有名どころの地域としては、ポマール、ボーヌ、ジュヴレーシャンベルタン、ニュイサンジョルジュ、ボーヌロマネあたりでしょうか。これらに比べて比較的安めで僕がオススメの地域はラドワ(LADOIX)です。日本のデパートで買ったら、安く見積もっても恐らく3000円はくだらないでしょうが、実に素晴らしいワインです。

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 ブルゴーニュ自体は、ハーフボトルなら1000円代で見つかるので、何かお祝いの機会などに是非飲んでみてはいかがでしょうか。

 明日はロンシャン競馬場で、G2ノアイユ賞、アルクール賞があるので、また行って来ます!昨年のフランスダービー馬、VISION D'ETAT(ヴィジョン・デタ)ちゃんも再登場。クラシックな香りがほのかに漂う気配です。

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 こちら玄米茶さんへのサービスショット、ヘルメットに一条の光が射すルメさんです。神様、明日こそはルメさんに勝利を!思う存分応援してきます! 

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by hiramette | 2009-04-05 06:16 | ワイン